アンの日記 IKIGAI la raison d’etre 生き甲斐 たまたまフランスで見た絵の中にこのワードがあって、なんか哲学的!とか思っちゃっただけです。

生きることはlost&foundの連続!? やった、人生折り返し点過ぎたし!今話題のアラ50クライシス!?なんてなんのその、のんびり生きてるシングル・時々リモート介護のわたくしの私的ダイアリー&奮闘記です。やっほ~~(^^)/

平和だけど不幸、と『黒い兄弟』作者 リザ・テツナー を読んで。

今日は、良い感じの天気だ。

思わずスキップしたりしそうだ。

 

という春めいた気候とは裏腹に、なんと、自分自身の【平和だけど不幸】な気持ちに、昨日気付かされた。

一年毎の更新という長期安定(!????)した仕事が有り、衣食住に困らなく、更には栄養のある食物を食べるという事に熱心な生き方が芽生え、初老の女性にしては丈夫な身体ではある方だと思うのだが。

なのに、こんな初老の女性がこれ以上何を望むというのか!?

 

原因はきっとですよ、職場での若い人との交流だと思う。

 

いつもの年取った人たちとのまったりとした倦怠を含む忙しさの中での日常を安穏と過ごす、とは明らかに違った若い人が職場に現れたせいだと思うの。

 

彼はこれからの自分の方向性に対して、まさに気持ちのベクトルの修正を計っている真っ最中。

 

意外に繊細な自分の精神が、彼の精神状態とおかしなシンクロの仕方をしてしまったのだと思う。

 

そんな時、あ~~自分はこんなにも人生に飽いてしまっている。消化試合するばかり残りの人生の心の隙間を、何かで埋めたい気持ちでいっぱいなのに、その方法がわからないっ!!

そう、自分の心がそんなにも【虚ろ】で【飢えている】、という事にハタと気づかされてしまったのです。

 

コロナという危険なウィルスが世界中に蔓延しているせいで、年に一回は行っていたヨーロッパ諸国への旅へ行けていない事は、そんな虚ろな心を埋められていない、大きな原因の一つだとは思う。

 

そう気づいた時、もはや、美味しい物を食べたい、とさへ思いませんでした。

 

あ~~、でもこの日記を書けて良かった。

自分の心のさざ波やざわつきを文章化すると、少しは心が安定するのです。

昨日は、何故、こんなにも自分が不幸な気持ちなのか、わからず、かなり困惑して辛かったのです。

 

こんな初老の年齢になり、普通なら人生の豊穣期とも思える時に、心の飢えを感じるという自分は、自分の心に従って、やるべき事をやってこなかったからではないのだろうか!? 自分は自分を喜ぶ生き方を何もしてこなかった事への罰ではないのか!?と、疑いだしている、そんな現在。


何か創造したいんだ!

旅に出て自分の感覚を鍛えるだって、わたしにとっては、立派な創造だ。


若い人と話そうとしなかったら、きっとそんな自分には気付かなかったのだろうな。


色々気持ちが掻き乱される事があろうとも、たとえ僅かであっても、他者との繋がりを持ちたいと切望するのでした。

 

 

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ということで、最近読んだ本です。

 

ja.wikipedia.org

 

物語の紹介の為に上記リンクの中から、簡単にコピペをする。

 

黒い兄弟』(Die Schwarzen Brüder)はドイツ出身でナチス時代にスイス亡命したリザ・テツナー(Lisa Tetzner)の著作名、またそこに登場する煙突掃除夫の少年達の結社名。19世紀のスイスイタリアを舞台に少年売買少年労働の苛酷さを描く。

 

主人公ジョルジョは、スイスのソノーニョ村から貧しさのため煙突掃除夫としてミラノに売られる。そこで出会った仲間の煙突掃除夫達と同盟「黒い兄弟」を結成し、困難を乗り越えていく。「ロミオの青い空」というタイトルでアニメ化もされたが、こちらは小説とは大きく内容が異なっている。

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 自分の家から図書館が遠いので、家の近くにあるコミュニティハウスと云って、市民に活動のスペースを貸し出したり、交流の場を提供する所で借りました。

 

元からYA、ヤングアダルトという分野の物語が好きだったのですが、何故か手に取り、粗筋を読んだ瞬間から、借りる事を決めました。

 

それほど大昔とも思えない、(と言っても約200年ほどは経っているかな)時代のしかも現在の先進国の代表格と目されているスイス(イタリアはともかくとしてww)でのお話なのです。

児童労働ですよ!?

作者がスイスの国立図書館でみつけた、実際にあった出来事から想起された作品です。

 

児童労働とは、現代日本で安穏と生きている人々には理解できないだろうけれど、わたしも平和で安穏と生きているけれど、実際は今でも世界中の国々で起こっている出来事なのです。

実際にわたしも前回、エチオピア航空でストップオーバーした時に、排気ガスにまみれた自動車道に入って来て、ドライバーにCDやら何やら、物を売りつけようという児童たちを見た事があります。

彼らが実際にエチオピアの児童なのか、それとも海外から出稼ぎにやって来た児童なのか、区別はつきませんが。

 

さて、黒い兄弟というお話は、悲惨な内容にも拘わらず、作者の生き生きとした子供たちの表現によって、驚くほど感動を与える、心豊かになる物語でした。

 

ただ児童労働の惨状を伝えるだけだと、ただただ悲惨な痛ましいお話になってしまうので、そこには悲惨な現実を打破できる強く逞しく、心優しい少年たちをお話の軸に持って来て、物語を膨らませていったのだと思います。

 

こんな素晴らしい物語があったのかと、やはり読書はしなくちゃいけない、と思わせられた作品でした。 何故かというと、察するに最近の自分はすっかり堕落して、動画ばかり聞いたり見たりすることしかやっていませんでしたから。

 

読書するぞ。

 

いや、堕落していた原因は、働き蟻の毎日を送っていて、ただ生きるだけでも精一杯だったものですから。。。。と、言い訳をしてしまってごめんなさい。

 

それではまた。 (''◇'')ゞ