アンの日記 IKIGAI la raison d’etre 生き甲斐 たまたまフランスで見た絵の中にこのワードがあって、なんか哲学的!とか思っちゃっただけです。

生きることはlost&foundの連続!? やった、人生折り返し点過ぎたし!今話題のアラ50クライシス!?なんてなんのその、のんびり生きてるシングル・時々リモート介護のわたくしの私的ダイアリー&奮闘記です。やっほ~~(^^)/

夏休み読書! たまには電子的なものから離れて紙本の世界とか。。。

暑いですね (;´∀`)

 

読書してます。(^-^;

 

集中豪雨の甚大なる被害、犯罪カルト教団の死刑執行、地震、など、世の中は全くもって不穏極まりないですけれど、今はずっとこもって読書しています。

 

今はおとなしく、静かに、来るべき時(? 一体何の❔)に備えて力貯めておこう!

 

集中豪雨で大変な目にあわれている西日本にお住まいの方々には心からお見舞い申し上げます。こんな言葉だけ、どうにもならないと思いつつですが。。。

さぞ不自由な思いをされていることだろう、と思うと心痛みます。

イタリアの友人からもお見舞いの言葉をいただきました。

 

読書が大好きですが、多分、自分にとっては現実逃避に違いない、とにらんでおります。

そんな冷静な判断を下したからといって、読みたい本を諦める訳にも行かず、今回はけっこうチャレンジしていると思います。

 

読書好きと言っている割には、世界的名作的なものをあまり読んでいないので、実はものすごく気合を入れて、今回は読み始めましたっ!

 

そうしたら、意外に読めるものなのですね。

なんだかホッと、しました。 (^-^;

知的にかなり頼りないと思っている自分を、少しだけ評価してあげられたような気持ちです。

 

わたしにも読めたっ!世界的名作と言われている本たち。

フツウは中高生の時に読んでいる!?

でもわたしったら、中高年になって読んでますはっ! (^-^;

この歳になると、読書する時間ってもったいないかな~~とか思ったりするのですが、いや~~読書できるなんて、なんて贅沢なの!さあ、読み続けるのよ。なんて思ったりもするのです。

 

今回読んだ本たち

タイトル                作者 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マンスフィールドパーク         ジェイン・オースティン

回想のブライズヘッド          イーヴリン・ウォー

二都物語                チャールズ・ディケンズ

一握の塵                イーヴリン・ウォー

 

でも、どれもマイナーな作品ばっかりですね。。(´-`)

 

 その1

マンスフィールド・パーク (ちくま文庫)

マンスフィールド・パーク (ちくま文庫)

 

 ジェイン・オースティンを読んだのは2作目です。

はい、これ怒涛の徹夜本決定です。どんな取っつき難いもんなんだよ~~と思っていたのですが、翻訳の方の文章がかなり巧いのでしょうね。

 

もしかしたら原作者ジェイン・オースティンとはかなり文章の雰囲気は違うのかもしれません。

 

やはり当作もオースティンのいつものテーマ、”結婚”に関するすったもんだで、主人公の少女ファニーはマンスフィールドパークというお館に住む、地方地主の裕福なお家の養女。

 

当家の次男、品行方正で性格もルックスも良いエドマンドと結ばれるまでの色々を描いているのですが、ファニーやエドマンドが表すのは道徳とか良識・伝統的な考え方、かたやファニーの恋のライバルのメアリーやお館のお嬢様マライアが表すのは当節風の現代的な生き方、田舎的・古い因習や伝統からの解放とか、など。

 

最後は道徳や良識のファニーとエドマンドが愛と幸福を得て、より自分の情熱や本心に従ったマライアが罰せられるかのように、失墜した生活に落ちてゆきます。

 

オースティン晩年の作だそうですが、当時は時の王朝政治の、贅沢で軽佻浮薄な世の中に物申したかったオースティンの世相感が反映された作品なのだそうですが、

 

正直、主人公の少女ファニーには、わたしは我慢できませんでしたっ!

彼女の徹底した道徳や良識に従った意思の貫き方は、傲慢とも思えるように映り、意志薄弱で同調し易い自分からみると、きっと、うらやましかったのですね。(^-^;

 

いや、それを差し引いたとしてもかなり傲慢に感じました。いや、決して傲慢な子ではないのですけどね。

 

でもオースティンの作品がいわゆる怒涛の徹夜本とはっ!なんだか嬉しい発見です(^^)/

 

ジェイン・オースティン・コレクション マンスフィールド・パーク [DVD]

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 実はこれ↑、映画を見て、原作読みたくなったのです。

 

その2

回想のブライズヘッド〈上〉 (岩波文庫)

回想のブライズヘッド〈上〉 (岩波文庫)

 

 

今にもヒトラーナチスドイツが空襲を仕掛けてきそうな第二次大戦中のイングランド

主人公ライダー中尉はサマセット州のブライズヘッド城というところに駐屯する為にやってくる。しかしそのブライズヘッド城はオックスフォード時代の親友セバスチャンとかけがえのない時間を過ごした場所であった。。。。

 

と、メロドラマの様相をのっけから感じる物語なのですが、このお話の根底に流れているのは、彼の国ではマイナー扱いのカソリックの信仰です。が、はっきりいってわたしにとって大切なのは、親友セバスチャンとライダーのまさに青春!という感じの二人の交流です。

 

美形で風変わり・自由奔放なセバスチャンと知り合う事によって、ライダーの人生は夏の夕立のように突然変わってゆくのです。

 

いまでいうと、BL、という扱いになるかもしれませんが、BLという手垢のついた言葉は絶対に使いたくないです。

 

ま、イギリス人男性の同性愛は紳士になる前段階の”たしなみ”ですからね。(^-^;

 

映画のセバスチャン↓

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映画007シリーズのQ役などでお馴染みのベン・ウィショウ

彼は実際にオーストラリア人男性を配偶者として夫婦生活!?をしている同性愛者です。シェイクスピア俳優としてのキャリアもちゃんと積んでいるのですよ!

 

映画と原作、両方観た、読みました。

ライダーの戦争に赴いて中尉になるまでには人生において結婚とか画家として成功するとか、色々な事があったけれど、セバスチャンと過ごした時間が一番濃密で豊かだったように見える描き方でした。

 

なんかそう思うと、切なくなってしまうのよね。。。。(;_:)

 

それはおいておいて、

ライダーが夏休みに父一人の実家に帰省するが、ずっと家にいる息子と顔を合わす生活に段々嫌気がさして、父親があの手この手を使って、息子を追い出し作戦にかかるとことろとか、読んでいてwww面白かったです。

 

情愛と友情 [DVD]

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 何故にブライズヘッド。。。が、このタイトル!?高慢と偏見、とか、そんな感じなのかしら!? (^-^;

 

 

その3

二都物語(上) (光文社古典新訳文庫)

二都物語(上) (光文社古典新訳文庫)

 
ディケンズ、読めば読むほど面白い。 (^^)
構成がかなり入り組んでいていて、読みにくいですけど。
 
地を這うように生きる、塵ほども注意を払われない貧苦に喘ぐ下層の人々の描写がすごいですよね。
 
時は18世紀の終わり、パリ、革命という大嵐の中、イギリス人の若者、弁護士のシドニー・カートンは、愛する女性ルーシーの夫の身代わりとなる為ドーヴァー海峡を渡り、その首をギロチンの下に差し出そうとする。
 
主人公ではないけれど、処刑される男の身代わりとなるシドニー・カートンがわたしにとっては主人公です。
 
出来ますか!? みなさんは愛する人の為に、その命を差し出す事が。
愛する人と、いってもその本人ではなく、その愛する人愛する人、の為なのです。
愛する人の幸せの為に、その愛する人愛する人の身代わりとなって死ぬのです。
 
実際シドニー・カートンは、弁護士という上級の職業についていて、何不自由ない生活をしている立派な若者です。しかし、このシドニーは、虚ろなんですね。
どこかくずれた雰囲気を漂わせていて、酒をいつも飲んでいます。
なんだか他人とは思えません。 (-ω-)
 
やっと愛する女性に出会っても、その女性には既に他に好きな相手がいます。
 
だから、彼女が結婚してもなお忘れられずにいる愛するルーシーの夫の命の危機に瀕して、夫の死後ルーシーを我が物とするのではなく、自分の命の方を夫の代わりに差し出し、自らは死ぬことによってルーシーの心の中に永遠に生きようとするのです。
 
満たされず、虚ろな心の持ち主、シドニーらしい屈折した愛、なのでしょうか。
 
'89年に放送されたテレビドラマ版のシドニー・カートンが好きです (*^-^*)
 
 
ジェームズ・ウィルビーさん。
色んなテレビドラマでちょくちょくお見掛けします。いや、もうすっかりおじいちゃんですけど。。。
 
 

 

その4  

 

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もう絶版です。

これまた 前出”ブライズヘッド。。。”の作家、イーブリン・ウォー の作品です。

絶望的で皮肉な、救いのない話しですが、惹きつけられます。

 

俗っぽい都会生活を嫌い、先祖伝来の田舎の城館を守って暮らすトニーと、田舎暮らしに飽き飽きしている美貌の妻ブレンダ、とは結婚7年目。

たまたまロンドンの会員制紳士クラブで知り合った、社交界の半端もの的なジョン・ビーヴァーをトニーが心にもない社交辞令でお屋敷に誘ったことから、トニーの運命の歯車が狂ってきます

 

どの人物にも感情移入できなくて、後味悪い嫌な話だった。

だからと言って、面白くないわけではなかったです。いや、面白かったです。

 

トニーは全然、妻の心変わり、情事に全く気付かないんだけど、間抜けというより、人の心を思い遣る、見抜く気持ちが全く欠如しているのは、愚かにもほどがある!という怒りにも似た気持ちが湧き起こりました。

って、なんだか小学生の読書感想文のように段々なって来てしまいました。(^-^;

 

映画化もされていて、一度だけビデオで観たな~~。

 

 

 

 

まだ課題図書がたくさん残っておりますので、この辺で失礼いたします。

みなさま、酷暑にお気をつけ下さいませ。_(´-ω-`)_